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このブログでは『特別支援教育』に関する情報をわかりやすく解説します。１０年以上の教員経験を踏まえて、実践に役立つことを心がけています。
最近グレーゾーンって聞くけど、なんなん？
発達障害や知的障害みたいな【障害】とまでは言えないけど、それらの障害の傾向がある人のことやで。
発達障害グレーゾーン
発達障害と診断まではされないが、発達障害の傾向がある人
知的障害のグレーゾーン＝境界知能
IQが７０より低い：知的障害
IQが７０～８４の間：境界知能（知的障害のグレーゾーン）
知的障害のグレーゾーンのことを境界知能っていうんやね。
今回はグレーゾーンの人への支援について一緒に勉強していこか。
こんな人に読んでほしい
●子どもに指示したことが通じにくい
●子どもがトラブルをよく起こす
●発達障害のことを勉強したい
●グレーゾーンと言われて戸惑っている
この記事を理解すると、グレーゾーンの子ども支援の始め方がわかります。
絶対できるようになるからね！今日は下の本で学んだよ♪
発達障害について学びたい人にオススメ。診断名じゃなくて、特性ごとにまとめられてるから、気になる部分から読めたわ。例もたくさんあって読みやすかったで。
▼動画もぜひ見てください！
▼勉強ノート（内容を１枚にまとめたで）
グレーゾーンの人ほど支援が必要
グレーゾーンの人は、【障害】よりも軽いから、支援は必要ないの？
支援は必要やで。実は、グレーゾーンの人の方が生きづらさや苦しみを感じて、より深刻な状況になってる場合があるねん。
グレーゾーン特有の生きづらさ
グレーゾーンの人が感じやすい生きづらさがあるの？
グレーゾーンはまわりから苦しみが見えづらいし、自分でもはっきりわかってないことで、特有の生きづらさを感じやすいんよね。
グレーゾーンが抱える生きづらさ
①特別な配慮や支援が受けられない
②まわりの期待とのギャップに苦しむ
➡得意な能力にまわりが期待する
③心の傷（トラウマ）を感じやすい
④愛着障害が出やすい
➡幼少期に親とのミスマッチが起きやすい
もうちょっと詳しく教えて！
①特別な配慮や支援が受けられない
苦しみがまわりから見えづらいため、配慮や支援が受けにくい
②まわりの期待とのギャップに苦しむ
得意なこともあるため、大人や友人の期待が本人の能力以上に高くなってしまう
➡そのギャップが苦しい
③④心の傷（トラウマ）や愛着障害を感じやすい
まわりとのコミュニケーションのズレで、親や友人とトラブルを起こしやすい
愛着障害って何？
愛着障害は、赤ちゃんや小さい子どもが、親やまわりの大人と安心できる関係を作れなかったことで、大きくなってから人間関係に困ることがある状態のことやで。
グレーゾーンやと愛着障害も出やすくなっちゃうんやね。
愛着障害について詳しく知りたい人は、下の記事を見てや。
早期発見が重要
グレーゾーンの子どもは、支援から抜け落ちちゃうんよね。
グレーゾーンやったら支援されないってこと？
うん。発達障害は、できるだけ早く発見して支援に結びつける。つまり、早期発見➡早期支援が大事やって言われてるねん。
参考：発達障害支援法【2005年施行】
発達障害者には症状の発現後できるだけ早期の発達支援が特に重要であることにかんがみ、発達障害を早期に発見し、発達支援を行うことに関する国及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、発達障害者に対し学校教育等における支援を図る。
厚労省HP「発達障害者支援法のねらいと概要」https://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/12/dl/s1207-8c.pdf、（2025年2月6日確認）
でも、グレーゾーンは障害じゃないから、早期発見されず、早期支援にもつながらないってことやねん。
障害じゃないから支援がされないってことか。
グレーゾーンは”発見”の問題
気付かれない・診断されない➡支援されない➡困り感が増えていく
グレーゾーンの意味は１０歳で変わる
「この子はグレーゾーンですね」って言われたとき、１０歳より前か後かによって、グレーゾーンの意味が違うねん。
同じ「グレーゾーン」っていう診断やのに、年齢が違うと意味が違うってこと？
そうやねん。
グレーゾーンの意味の違い
❶0～10歳のグレーゾーン
症状や特性がまだはっきりしない
➡発達障害の診断が出ない
※今後の診断が【障害・グレー・健常者】、どれになるかはわからない
❷10歳以上のグレーゾーン
症状や特性がはっきりしてくる
➡でも【障害】レベルではない
１０歳ぐらいから症状や特性がはっきりしてくるんやね。
１０歳までは「よく見る」
１０歳までの子どもは、症状や特性がはっきりしてないから、発達障害の診断が出てないっていう状況なんよ。
１０歳までは症状や特性がまだまだわからんってことやね。このときの支援で気をつけることはある？
症状や特性が成長によって変わるから、まわりの大人はよく観察することが大切やね。特に次であげるような特性には要注意やで。
発達障害でよく表れる特性
・こだわりが強い
・空気が読めない
・イメージできない
・共感するのが苦手
・ひといちばい過敏
・生活が混乱しやすい
・動きがぎこちない
・勉強が苦手
それぞれの特性について知りたい人は、本や下の記事を見てや。
こんな特性があるかどうかをよく見て、特性が強くなったり、変わったりしたときに、まわりと相談できるようにしておくことが大事やで。
グレーゾーンへの支援：１０歳まで
特性をよく見て記録する
➡お医者さんや学校の先生に相談する
➡早期発見・早期支援につなげる
１０歳からは「苦しみの中身を理解する」
１０歳以上になると、症状や特性がはっきりしてくるけど【障害】とまでは言えない場合に、グレーゾーンやって言われるんよ。
グレーゾーンの意味の違い（おさらい）
❶0～10歳のグレーゾーン
症状や特性がまだはっきりしない
➡発達障害の診断が出ない
※今後【障害】か【グレー】か【健常者】になるかはわからない
❷10歳以上のグレーゾーン
症状や特性がはっきりしてくる
➡でも【障害】レベルではない
特性があっても【障害】っていうほど強くない、っていう判断か。
特性がはっきりしてくるから、「何がつらいのか・どんなことで悩んでるのか」っていう生きづらさの中身を知って、支援方法を考えていくことが大事なんやで。
子どもの苦しみの原因・気になるポイントがわかれば、支援の環境を整えていくこともできるもんね。
グレーゾーンへの支援：１０歳から
苦しみの中身を理解する
➡原因や気になるポイントを知る
➡環境を整える
発達障害の診断の方法は？
発達障害とかグレーゾーンとかの診断ってどうやってされるん？
知能検査で調べることが多いで。子どもの検査でよく使われるのが、WISC（ウィスク）やね。ウィスクではＩＱとは別に５つの能力がわかるねん。
ＷＩＳＣーＶでわかる５つの能力
①言語理解（言葉の力）
言葉の理解力、やり取りする力
②視空間（見る力）
どこに何があるかイメージしたり理解する力
③流動性推理（見る力）
その場の状況を判断して対応する力
④ワーキングメモリ（短期記憶）
見た・聞いたことを少しの間覚える力
⑤処理速度（見て単純作業をする力）
・見たものを書き写すなどの単純作業を素早く正確に行う力
・見たものを正確にとらえて、すばやく処理する力
この５つの能力に、大きなばらつきがあると発達障害が疑われるで。
ただし、発達障害の診断は症状・特性の強さや日常生活の支障の大きさがかなり影響する。５つの能力に大きなばらつきがあっても発達障害でない場合もあるし、逆に、ばらつきがなくても、発達障害の診断がでることもある。
「グレーゾーンは安心」ではない
グレーゾーンやからこそ感じる生きづらさがあるんやね。
「様子を見ましょう」の意味
「グレーゾーンやから様子を見ましょう」って言われたら、どうしたらいい？
ケガとか病気で「様子を見ましょう」って言われたら、勝手に治っていくことが多いよね。でも、グレーゾーンの場合は、ほっといたらあかん。
ふむふむ。
子どもをよく観察して、気になる変化は関係機関にすぐ相談するのが良いで。
関係機関に相談するのはなぜ？
◇１０歳までの場合
トレーニングや療育（その子にあった支援）を早く行うことで症状の改善につながる
◇１０歳以上の場合
早めに対応で症状がやわらぐ
※思春期に、親とうまく関係を結んだり、心の傷を広げないためにも早めの対応が重要
診断名よりも特性が大事
今回は、自閉スペクトラム症とかADHDとか学習障害っていう診断名が全然出てこなかったんやけど、なんで？
発達障害は医学的にまだまだわからんことが多いねん。だから、１０年後には診断名（名前と中身）が変わってる可能性がけっこう高いんやで。
だから、診断名よりも本人が困ってる特性に目を向けるのが大事なんやね。
発達障害でよく表れる特性
・こだわりが強い
・空気が読めない
・イメージできない
・共感するのが苦手
・ひといちばい過敏
・生活が混乱しやすい
・動きがぎこちない
・勉強が苦手
それぞれの特性について知りたい人は、本や下の記事を見てや。
さいごに 行動しよう
グレーゾーンの人は、特有の生きづらさを抱えてるんやね。
そして、この特有の生きづらさ・苦しみは「まわりの大人に気づいてもらえない」ことで起こってることも多いねん。
今回勉強したことで、まわりにいる僕たちが、グレーゾーンの子どもに気づくことができるんやね！
グレーゾーンかな？ と思ったらぜひ行動しよう！今の小さな積み重ねが、大きな変化を生み出して、より良い未来につながるんやで(^^)/
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