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このブログでは『特別支援教育』に関する情報をわかりやすく解説します。10年以上の教員経験を踏まえて、実践に役立つことを心がけています。

読み書きが苦手な子どもがけっこうおるみたいやね。
でも、ひらがなってどう教えたらいいの?

今回は、ひらがなが読めるようになる、書けるようになるための支援の方法について勉強していこか。
文字が読めない・書けない小学生の割合
◇ひらがな
読めない0.2% 書けない1.6%
◇カタカナ
読めない1.4% 書けない3.8%
◇漢字
読めない6.9% 書けない6.0%

なぞり書き以外にもやることがあるんやで。選択肢を増やすことで、子どもへの支援・指導もめっちゃしやすくなるから、一緒に学んでいこう。
こんな方に読んでほしい
●ひらがなの教え方に悩んでいる
●読み書き障害の子どもの関係者
●支援のレベルアップをしたい
今回の記事で、教え方の選択肢が増やすと、その子に合った良い支援ができます。

絶対にできるようになるからね!
今日は下の3冊から学んできたよ♪

マンガは読みやすくてストーリーがあるのが良いね。読み書きが苦手な子どものイメージができたし、読み書きを習得していく過程も理解できた。保護者にもオススメ。

CD-ROMの教材付きで、手にしたその日から支援に活用できるで。読み書きのレベルごとにするべき支援がイラスト付きで理解しやすかった。上のマンガの詳細版やで。

読み書き障害(ディスレクシア)を解説した本。ディスレクシアの子どもの苦悩に涙が出そうになったわ。読み書きが苦手な子どもの将来までをイメージできる本やで。

実際に練習をしていくなら、上の2冊を書いた鴨下さんが監修してる『書字ドリル』がオススメ。紙のデコボコや滑り止めシートで、鉛筆の練習がしやすくなってるで。
▼動画もぜひ見てください!
▼勉強ノート(内容を1枚にまとめたで)

ポイントは小学1年生の夏休み

その子の興味とか発達の程度によって、読み書きの習得時期がけっこう違うねん。

じゃあ、支援に入るタイミングはどう考えたらいいん?

小学1年生の夏休みがポイントやで。
ひらがな支援のタイミングは小1の夏休み
ほとんどの子どもが、夏休みまでに50音の読み書きができるようになる

じゃあ、夏休みに何すればいいの?
小学1年生の夏休みにすること
・夏休み前➡読み書きレベルのチェック
・夏休み中➡ひらがなの練習
・夏休み明け➡専門家に相談

ただし、読み書き以外に発達の遅れが気になるときは、早めに先生や教育委員会に相談したらええで!
夏休み前【読み書きレベルチェック】

小学1年の夏休みに入る前にすることがあるん?

夏休み前には、ひらがなの読み書きがどれだけできるかチェックするで。
ひらがなを読む力チェック
●音読がスムーズにできるか?
・スピードがとても遅い
・何度も文字を読み飛ばす
・1文字ずつ読んでしまう
●似ている文字を見分けられるか?
・き/さ ・め/ぬ ・わ/ね
ひらがなを書く力チェック
次の例文の内容はわかるのに書けない
例文)すべ【 】だい / よう【 】えん
➡答えが「り・ち」とわかるが書けない

宿題とかのときに、子どもの読み書きの力をよく見ておくのが大事やね。
夏休み中【ひらがなの練習】

読み書きに課題がありそうな子どもにはどうすればいいん?

小1の夏休み中はひらがなの練習を頑張ろう!
ひらがなを読む練習
50音をランダムに読ませる
・1文字ずつのカードで問題を出す
・順番はダメ
(あいう…と音で覚えているかも)
・50音だけで良い
(小さい【ゃ・ゅ・ょ・っ】はまだ)
ひらがなを書く練習
50音を全部書かせる
➡書けない文字を毎日練習する

毎日練習はけっこうハードじゃない?

毎日が理想やけど、あんまり無理せんといてや。小学1年生やし、子どもの意欲や楽しむ視点を大切にして取り組んでほしいで。
夏休み明け【専門家に相談】

夏休みに練習をしたのに、ひらがな50音の読み書きがマスターできなかった場合はどうすればいいの?

学校や教育委員会に相談して、専門家の支援につなげるといいで。
小学1年生の夏休み明けに50音の読み書きができないときは専門家の支援につなげる

ちなみに、濁音や半濁音、小さい文字は、まだできてなくてもいいで。

だくおん?ってなんやったっけ?
●濁音(だくおん)
「゛」をつけた文字(がぎぐげご など)
●半濁音(はんだくおん)
「゜」をつけた文字(ぱぴぷぺぽ)
●小さい文字
小さい「ゃ・ゅ・ょ・っ」

小1の夏休みは、濁音・半濁音・小さい文字はまだできてなくてもいいで。
とりあえず、50音を丁寧にチェックやで。
【支援者向け】読み書きを教えるポイント

親だけで教えるのは限界があるよね。
学校の先生とか専門家の人はどうやって読み書きを教えていくの?

学校の先生とか専門家などの支援者が、子どもに読み書きを教えるときに大事なポイントは2つやで。
読み書きを教えるときのポイント
❶ワンパターンの読み書き練習をやめる
❷読み書きできるまでのステップを理解する

もっと詳しく教えて!
❶ワンパターンの読み書き練習をやめる

1つ目は、ワンパターンの読み書き練習をやめるってことやで。

ワンパターンの読み書き練習ってなに?
ワンパターンの読み書き練習とは?
・読むことが苦手
➡繰り返し読む練習をする
・書くことが苦手
➡繰り返し書く練習をする

もともと苦手意識があるのに、ひたすら読む練習・書く練習をしても、つらいだけ。
こんな読み書き練習をまずはやめてほしい。
❷読み書きできるまでのステップを理解する

2つ目は、読み書きができるまでのステップを理解するってこと。

できるようになるまでのステップ?
読み書きできるまでのステップを理解する
①第1ステップ
読み:ひらがなを少し読める
書き:形や線をなぞれる
②第2ステップ
読み:ひらがなを読める
書き:ひらがなをほとんどなぞれる
③第3ステップ
読み:ひらがなを読み、理解できる
書き:ひらがなを見本通りに書ける

ひらがなの読み書きができるようになるためには、1つずつステップアップしていくのが大事なんよね。

焦らず一歩ずつ進めていくのが大事なんやね。
それぞれのステップについて詳しく教えて!
各ステップを理解するときのポイント
言葉の発達段階・読む力・書く力の関係を理解する

言葉の発達段階を目安にして、読む力・書く力の指導方法を考えていったらいいで。
①第1ステップ

第1ステップやから、まずはここからスタートってこと?

第1ステップの目標は、ひらがなを少し読めることと、形や線をなぞれるってこと。
読み書きできるまでのステップ
➡①第1ステップ
読み:ひらがなを少し読める
書き:形や線をなぞれる
②第2ステップ
読み:ひらがなを読める
書き:ひらがなをほとんどなぞれる
③第3ステップ
読み:ひらがなを読み、理解できる
書き:ひらがなを見本通りに書ける
言葉の発達段階【第1ステップ】

第1ステップでは、どれぐらい言葉が発達してればいいん?

目安として、下のことがわかるぐらい言葉の発達段階が進んでたら、読み書き練習も進めやすいで。
言葉の発達段階【第1ステップ】
❶身体の部分がわかる(目・口・手・足・おしりなど)
❷大きい小さい・名前・性別・色がわかる
❸カテゴリーがわかる(野菜・動物など)
❹物の使い方がわかる(ハサミは?➡切るもの)

発達の進み方は子どもによって違うから、そこまで神経質にならんでいいで。
ただし、小学生でこの❶~❹がわからんかったら、知的障害の可能性もあるね。

なるほど。
読む力【第1ステップ】

ひらがなを少し読めるようになるためには、どうすればいいん?

急に文字を読ませるんじゃなくて、文字を身近に感じさせることが大事やで。
読みの練習【第1ステップ】
❶言葉の数を増やす
❷マッチング
❸本に親しませる

もうちょっと詳しく教えて!
❶言葉の数を増やす

言葉の数を増やす?

語彙力とかボキャブラリーって言われるやつやな。
言葉の数を増やす
絵カードを使ったり、その子が興味のあることから言葉を増やしていく

例えば、乗り物が好きなら、「くるま」「バス」「ひこうき」からって感じ。
興味のあることやったら、言葉も覚えやすいで。
❷マッチング

言葉の数が増えてきて、絵カードや物の名前が言えるようになってきたら、マッチングで読みの練習をしていくで。

マッチングってなに?
マッチングとは
対応するものを結びつける練習
1⃣単語を選ぶ
2⃣絵に合う単語を選ぶ
3⃣単語を読む
1⃣単語を選ぶ

レベル1は言葉に合う単語を選ぶってことやで。

例えば?

次の2枚の単語カードを子どもの前に置いて、「うまのカードはどっち?」って聞くねん。


子どもは「みぎ!」とか「こっち!」とかを選べたら正解ってことか♪
2⃣絵に合う単語を選ぶ

レベル2は絵に合う単語を選ぶ?

例えば、さっきと同じく、2枚の単語カードを子どもの前に置くねん


そして、「次の絵に合うカードはどっち?」って言って、馬のイラストが描いたカードを見せるねん。


このとき、子どもが「うま」の単語カードを選べればオッケーってことか。
3⃣単語を読む

レベル3は単語を読む?

例えば、単語カードを子どもの前に置いて「これはな~んだ?」って質問するねん。


で、子どもが【うま】って読めればオッケーってことか。
こういう練習をマッチングっていうんやね!

ここで使う単語カードとかイラストカードは、下の本のCD-ROMに入ってるから、興味のある人は使ってみてや。
❸本に親しませる

あとは文字が書いてる本に親しませるってことも大事やで。

第1ステップではどんなことをすればいい?

絵本の読み書かせやね。いろんな絵本があるから、子どもの興味のある絵本から始めればいいで。
書く力【第1ステップ】

書く力は、手指の発達とも関係してるで。
書く力に関係する手指の発達
●ペンやスプーンがにぎれる
●お絵描きで顔をそれらしく描く

確かに、文字を書くときには鉛筆を持つ必要があるもんね。

第1ステップの書く練習では、ひらがなじゃなくて図形を使うんやで。
書きの練習【第1ステップ】
❶鉛筆で図形を描く
※鉛筆で描けないときは…
➡❷棒を使って図形をつくる
❶鉛筆で図形を描く:レベル1

まずは子どもの書く力をチェックする意味でも、鉛筆で図形を描かせてみよう。
どんな図形を描く?

どんな図形を描かせればいいの?

簡単な図形から始めて、どんどん難しくしていくねん。
図形は簡単なものから難しいものへ
1️⃣ ー(よこぼう)
2️⃣ |(たてぼう)
3️⃣ 十(十字)
4️⃣ ○(まる)

図形のサイズは、子どもが書きやすい大きさでいいで。
どうやって描く?

そのまま紙に書いていけばいいの?

うん。ただ、そのまま描くのが難しい子どもには、なぞり書きからスタートやで。
簡単な方法から難しい方法へ
1️⃣ なぞり書き
2️⃣ 誘導線+ドット
3️⃣ ドットのみ
4️⃣ 模写(見本を見て書く)

次の書字ドリルの表紙を見ながらの方がわかりやすいかな。
なぞり書きはステップ1のドリル。図形をなぞって書いていくんやね。

誘導線やドットについては、下の書字ドリルの表紙みたいに、四角形とか三角形の角にドット(点)がついてるんよね。

この角にあるドット(点)や矢印をヒントにして、図形を描いていくんやね。

この書字ドリルは、紙にデコボコがあったり、滑り止めシートがあるから、鉛筆で書く練習がしやすいのが良いところやねん♪

ドリルやから、1冊終わると子どもの達成感にもつながるね。

デコボコなしバージョンで良ければ、下の本のCD-ROMに入ってるから、そっちを使えば良いで。
❷棒を使って図形をつくる

鉛筆を使ってうまく書けなかったときは、❷棒を使って図形をつくってみよう。

棒?

素材はなんでもいいけど、太さや長さを揃えたものを使ってや。
割りばしとか鉛筆でもいいで。
図形は簡単なものから難しいものへ
◎1本の棒で…
1️⃣ ー(よこぼう)
2️⃣ |(たてぼう)
◎2本の棒で…
3️⃣ 十(十字)
4️⃣ ×(バツ)
◎4本の棒で…
5️⃣ □(四角)
◎3本の棒で…
6️⃣ △(三角)

バツとか三角とか、斜めの線が入ると、ちょっとレベルアップなんやで。
②第2ステップ

ひらがなが少し読めるようになって、形や線をなぞれるようになったら、次は第2ステップ?

第2ステップの目標は、ひらがなを読めることと、ひらがなをほとんどなぞれるってことやで。
読み書きできるまでのステップ
①第1ステップ
読み:ひらがなを少し読める
書き:形や線をなぞれる
➡②第2ステップ
読み:ひらがなを読める
書き:ひらがなをほとんどなぞれる
③第3ステップ
読み:ひらがなを読み、理解できる
書き:ひらがなを見本通りに書ける
言葉の発達段階【第2ステップ】

第2ステップでは、どれぐらい言葉が発達してればいいん?
言葉の発達段階【第2ステップ】
❶長短、高低、太い・細いがわかる
❷類似(物の関連性)を言える
❸簡単な1日の出来事を言える
❹場面の対応方法を言える

けっこう難しいな…。もっと詳しく教えて!
❶長短、高低、太い・細いがわかる

長い短い、高い低い、太い細いがわかるってことか。

そう。1つの物だけじゃなくて、複数の物を比べるっていうことをしてくるんやね。
❷類似(物の関連性)を言える

類似っていうことは、似ているところがわかるってこと?
【類似を言える】の例
◎自転車とバイクはどこが似てる?
➡タイヤが2つある
◎スプーンとフォークはどこが似てる?
➡食べるときに使う
◎雨と雪はどこが似てる?
➡空から降ってくる、天気のひとつ

これぐらいの発達段階では、物の共通点を見つけることができるんよね。
❸簡単な1日の出来事を言える

物の類似がわかってくると、❸簡単な1日の出来事を言えるようになってくるで。

1日の出来事を短い言葉で伝えられるってことやね。
❸簡単な1日の出来事を言える
➡ざっくり・短く・順番に
例)今日は朝ごはんを食べて、学校に行った。友達と遊んで、帰ってきた。
❹場面の対応方法を言える

場面の対応方法を言えるってどういうこと?
【場面の対応方法を言える】の例
◎雨が降ってきたらどうする?
➡カサをさす
◎ご飯を食べる前に何をする?
➡手を洗う、いただきますを言う
◎おしっこがしたくなったらどうする?
➡トイレに行く、お母さんに言う

モノの関係性がわかるようになってくるんやね。
読む力【第2ステップ】

第2ステップになると、その子がわかる文字をどんどん読ませたらいいで。
読みの練習【第2ステップ】
❶絵に合う単語をつくる
❷絵本の読み聞かせのときの部分読み

もうちょっと詳しく教えて!
❶絵に合う単語をつくる

絵に合う単語をつくる?

ひらがなカードで絵に合う単語をつくるんよ。例えば下のカードを見て。


かわいい【きつね】やね。

この【きつね】っていう単語を、ひらがなカードで子どもに作ってもらうねん。
ここでも簡単なものから始めて、レベルアップしていくのが大事やで。
ひらがなカードで絵に合う単語をつくる
1⃣必要な文字だけ用意する
2⃣不要な文字を入れる
3⃣似た文字を入れる
1⃣必要な文字だけ用意する

レベル1は、必要なひらがなカードだけ用意して、子どもにやってもらう。

例えば?

子どもの前に、きつねの絵カードとひらがな1文字ずつのカードを用意する。そして、「これはなに?」って聞くんやね。



子どもが、このひらがなカードを並び替えて、【きつね】をつくれたらオッケーってことやね。
2⃣不要な文字を入れる

レベル2では、子どもの前に用意するひらがなカードを増やして、不要な文字を入れるってことやねん。例えば、下みたいにカードを置くんやね。



子どもは、間違ったひらがなを使わずに、【きつね】をつくれたらオッケーやね。
3⃣似た文字を入れる

レベル3では、【きつね】に使わないひらがなカードの中に間違えやすいひらがなを入れるってことやねん。

どういうこと?

【きつね】で言うと、【き】と似てる【さ】を入れたり、【ね】と似てる【わ】や【ぬ】を子どもの前に並べるってこと。



似てるひらがなに惑わされず【きつね】と並べることができたらオッケーなんやね。
❷絵本の読み聞かせのときの部分読み

部分読み?

子どもが読めるひらがなが出てきたら、その部分だけ子どもに読ませるんやで。
絵本の読み聞かせのときの部分読み
子どもが読めるひらがなが出たら、指さしで読ませる

部分読みできるところが増えていけば、「自分は本が読めるんだ!」という自信につながるんやで。
書く力【第2ステップ】

書く力は、手指の発達と関係してるんやったっけ?
書く力に関係する手足の発達
●3本の指でペン・スプーンがにぎれる
●お絵描きで人の手や足を描く

第2ステップでは、いよいよひらがなのなぞり書きが始まるで。
書きの練習【第2ステップ】
❶ひらがなのなぞり書き
❷鉛筆で図形を描く
❸なぞり書き日記
❶ひらがなのなぞり書き

ひらがなのなぞり書きをしたいんやけど、ひらがなにも難易度があるって知ってる?

どういうこと?

ひらがなにも、書きやすい文字から書くのが難しい文字まであるってこと。
ひらがなの難しさレベル
【レベル1】
い・け・こ・た・に・り
【レベル2】
う・お・か・き・さ・し・せ・ち・つ・の・も・ら
【レベル3】
す・な・は・ふ・ほ・ま・み・む・や・よ
【レベル4】
く・て・と・ひ・へ・ゆ・る・ろ・を
【レベル5】
あ・え・そ・ぬ・ね・め・れ・わ・ん

難易度順に練習したかったら、『書字ドリル』のステップ4・5がオススメやで。
❶鉛筆で図形を描く:レベル2

ひらがなのなぞり書きと一緒に、少し難しい図形にも挑戦してみよか。
どんな図形を描く?

どんな図形を描かせればいいの?

レベル1よりも難しい図形を描いていくねん。斜めが入ると難しいんやで。
図形は簡単なものから難しいものへ
1️⃣ □(四角)
2️⃣ / \(ななめ線)
3️⃣ ×(バツ)
4️⃣ △(△)

図形のサイズは、子どもが書きやすい大きさでいいで。
どうやって描く?

そのまま紙に書いていけばいいの?

これは第1ステップのときと同じで、そのまま描くのが難しい子どもには、なぞり書きからスタートやで。
簡単な方法から難しい方法へ
1️⃣ なぞり書き
2️⃣ 誘導線+ドット
3️⃣ ドットのみ
4️⃣ 模写(見本を見て書く)

次の書字ドリルの表紙を見ながらの方がわかりやすいかな。
なぞり書きはステップ1のドリル。図形をなぞって書いていくんやね。

誘導線やドットについては、下の書字ドリルの表紙みたいに、四角形とか三角形の角にドット(点)がついてるんよね。

この角にあるドット(点)や矢印をヒントにして、図形を描いていくんやね。

この書字ドリルは、紙にデコボコがあったり、滑り止めシートがあるから、鉛筆で書く練習がしやすいのが良いところやねん♪

ドリルやから、1冊終わると子どもの達成感にもつながるね。

デコボコなしバージョンやったら、下の本のCD-ROMに入ってるから、そっちを使えば良いで。
❸なぞり書き日記

第2ステップでは、一緒に日記を書いていく、なぞり書き日記も良い練習やで。

なぞり書き日記?
なぞり書き日記の準備物

まずは準備するものから確認しよか。
なぞり書き日記の準備物
①8マス十字リーダー入りノート
②蛍光ペン(ピンク+他1色)
③えんぴつ
④消しゴム

8マス十字リーダー入りノート?

こんなノートを使ったらいいで♪
なぞり書き日記の手順

じゃあなぞり書き日記は具体的にどう進めていけばいいの?
なぞり書き日記の手順
1⃣日付を一緒に確認する
子どもとカレンダーを見て確認
2⃣子どもの話し言葉で短く書く
「くるまにのったよ」
3⃣正しい書き順で下書きをなぞらせる
ピンク蛍光ペンで書いた文字を子どもがなぞる
4⃣読み上げと質問
何にのったの?➡子どもが答えられないときは…
蛍光ペンで答えに丸をつける(くるまに○)

こうやって子どもと一緒に確認しながら、日記を書いていくんやで。
③第3ステップ

ここまできたら、ひらがなの読み書きができるまでもう少し!第3ステップの目標は、ひらがなを読み、理解できることと、ひらがなを見本通りに書けることやで。
読み書きできるまでのステップを理解する
①第1ステップ
読み:ひらがなを少し読める
書き:形や線をなぞれる
②第2ステップ
読み:ひらがなを読める
書き:ひらがなをほとんどなぞれる
➡③第3ステップ
読み:ひらがなを読み、理解できる
書き:ひらがなを見本通りに書ける
言葉の発達段階【第3ステップ】

第3ステップでは、どれぐらい言葉が発達してればいいん?
言葉の発達段階【第3ステップ】
❶左右がわかる
❷1日の出来事を言える

❷1日の出来事を言えるは、第2ステップのときよりも詳しく言えるってこと?

そうやね。
1日の出来事を言える
詳しく・まとまり・つながり
➡流れに沿って1日の出来事を言えるようになってくる

例えば?
1日の出来事を言えるの例
朝ごはんにみそ汁を食べて学校に行ったよ。国語の時間に漢字の練習をして、休み時間にはドッジボールをした。家に帰ってきたら、おやつにバナナを食べて、宿題をしたよ。

この例を見たらわかるけど、言葉の力はけっこうついてきてるよね。
読む力【第3ステップ】

第3ステップになると、単語じゃなくて文章を理解し始めるんやで。
読みの練習【第3ステップ】
❶絵を見て文章をつくる
❷子どもが自分で絵本を読む

もうちょっと詳しく教えて!
❶絵を見て文章をつくる

第2ステップでは、単語をつくったよね?

第3ステップでは、文章をつくるのに挑戦やで。

例えば?

下の絵カードとひらがなの文字カードを子どもの前に並べて、「これはなに?」って聞くんやで。



子どもが「みずをのむ」って並び替えれたらオッケーってことか。

文章の並び替えができるようになるためには、大人の言葉遣いも大切やで。特に助詞を使うことやで。
よく使う助詞
が・を・に・へ・と・で

「そといくよ」ではなくて「そとにいくよ」とか、「手あらって」ではなくて「手をあらって」と、普段の子どもへの声掛けから意識したらいいで。
❷子どもが自分で絵本を読む

ステップ3で、ついに子どもが自分で絵本を読む練習が始まるんか。

用意するのは、すべてひらがなで、大きめの文字、3歳向け程度の絵本がいいで。

子どもが自分で読むんやったら、まわりの大人は何すればいいん?
子どもが自分で絵本を読んでるときに大人がすること
1⃣50音以外の言葉を伝える
濁音、半濁音、小さい文字、長音
2⃣内容理解の質問
(絵本の内容)何に乗ったの?
➡くるま
3⃣書いていないことを質問する
車でおしっこがしたいときはどうする?
➡トイレに行く、お母さんに言う

1⃣の「50音以外の言葉」ってなに?
●濁音(だくおん)
「゛」をつけた文字(がぎぐげご など)
●半濁音(はんだくおん)
「゜」をつけた文字(ぱぴぷぺぽ)
●小さい文字
小さい「ゃ・ゅ・ょ・っ」
●長音
伸ばし棒「ー」

子どもが自分で読むってことやけど、大人が近くにおることが大事やで。

読み飛ばしがあるときは?

読み飛ばしが多いときは目の動きが未発達の可能性があるで。

読み書きの問題じゃなくて、目の動きに問題があるってことやね。
目の動きが発達しているかチェック
顔の前のビー玉の動きを、目で追えるかチェック
➡目の動きを鍛えるには、ボール遊びなどが有効

こんなときは、ボール遊びなどで身体や目を動かす練習をしたら良いで。
書く力【第3ステップ】

書く力は、手指の発達と関係してるんやね。
書く力に関係する手足の発達
●正しくペン・はしがもてる
●お絵描きで全身の絵を描く

第3ステップでは、模写(見本通りに書くこと)を練習するで。
書きの練習【第3ステップ】
❶ひらがなを模写する
❷模写日記
❶ひらがなを模写する

模写はなぞり書きじゃなくて、見本通りに文字を書くってことやね?

ひらがなの難しさレベルの簡単なものから始めたら良いで。
ひらがなの難しさレベル
【レベル1】
い・け・こ・た・に・り
【レベル2】
う・お・か・き・さ・し・せ・ち・つ・の・も・ら
【レベル3】
す・な・は・ふ・ほ・ま・み・む・や・よ
【レベル4】
く・て・と・ひ・へ・ゆ・る・ろ・を
【レベル5】
あ・え・そ・ぬ・ね・め・れ・わ・ん

『書字ドリル』のステップ4・5を使ってたら、そのまま模写まで練習できるで。
❷模写日記

なぞり書きができるようになったら、次は日記を模写で書いていく練習やで。

なんか準備するものはある?

8マス十字リーダー入りノートがあればいいで。

あとは、子どもと一緒に日記を書いていくだけ。
模写日記の手順
1⃣日付を一緒に確認する
子どもとカレンダーを見て確認
2⃣子どもの話し言葉で短く書く
「くるまにのったよ」
3⃣模写する
子どもが見本を見ながら書く
4⃣読み上げと質問
内容について質問をする
➡「何に乗ったの?」
読めるけど書けないときは?

ひらがなを読めるけど書けないっていうときは、形を見分けたり、位置関係を把握するのが苦手かもしれん。

ひらがなはわかってても、見る力が弱くて、文字をちゃんと書けないんやね。
見る力を鍛える
見本通りにチップを置く課題が効果的

「見本通りにチップを置いてください」っていう課題やで。簡単なものからスタートして、どんどん難しくしていくねん。


最初はけっこう簡単。見本通りに子どもがチップを置けたら正解ってことやね。



マス目やチップの数を増やしていけば、どんどんレベルアップしていけるんやね。

この本のCDデータには、マス目も置き方の見本もあるから、ぜひ活用してや。
さいごに【行動しよう】

ステップ1~3を理解した上で、『マンガでわかる読み書き指導』のマンガを読むと、より理解が深まったわ!

最初はできるところからやってみたらええで。そして、試行錯誤をしていく。

小さくても何か行動をするのが大切なんやね。できることの中で最善を尽くすわ。

読み書きのステップを意識して試行錯誤することで、子どもに合った読み書き支援ができるようになっていくんやで。

うん。行動してみるよ。そして、これからも一緒に学んでいこう♪

今の小さな積み重ねが、より良い未来を生み出していくんやで。
▼ディスレクシア(読み書き障害)について知りたい人は下の記事を見てください▼








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