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このブログでは『特別支援教育』に関する情報をわかりやすく解説します。10年以上の教員経験を踏まえて、実践に役立つことを心がけています。
特別支援学校の在学中に、親が知っておくべきお金の話ってある?
障害のある子どもを育てるには、なにかとお金がかかる。だから、いろんな手当・助成・税金の優遇が受けられるんやで。
こんな方に読んでほしい
●障害のある子どもを育てている
●手当・助成・税金は気になってるけど、調べる時間がない
●お金のことをきちんと知って損をしたくない
●先生や相談支援専門員として、親の不安にこたえたい
今回の記事を知っておくことで、今よりもお金が楽になって、将来の不安も軽くなるで。
絶対にできるようになるからね!今日は下の本で学んだよ♪
👆複雑な制度をわかりやすく解説してて、難しい用語も理解しやすかった。文字は多めで、内容が充実してるから、制度全体を押さえるためにも一見の価値あり。
👆障害者を支える制度や仕組みを詳しく解説してるのが良かった。親の不安にも寄り添える内容で、相談支援にも役立つ。手元において辞書的に使うのもオススメやで。
👆表やグラフで家計相談のようにわかりやすく、制度や相談先も丁寧に解説してくれてるで。特に『親亡きあと』の対策は必見で、親の終活にも役立つ実用書やな。
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はじめに お金を残せば安心ではない
手当・助成・税金の優遇について話をする前に、そもそものお金の大前提について話をしよか。
障害のある子どもを育てるときのお金の大前提?
それは、たくさんのお金をのこすよりも、人とのつながりの方が大事やってこと。
「お金をのこせば安心」ではない
障害のある子が将来困らないように、親ができるだけたくさんのお金を残してあげた方が良いんじゃないの?
それは違うねん。実は、親が残したお金が使われていないこともけっこうあるねん。
障害のある子のために親がのこしたお金が使われない理由
①本人自身がお金をつかえない
②お金を管理する人の判断で「使う・使わない」が決まる
③貸金庫などで保管されて、簡単に引き出せない
だから、たくさんのお金を残すよりも、毎日のお金をどう管理するかが大切になってくるんやで。
たくさんのお金よりも日々のお金の管理が大切
●たくさんのお金を残さなくても障害者は暮らしていける
●大きな財産がトラブルになることもある
将来のお金の管理はどうする?
じゃあ、障害のある子どもが大きくなったときのお金の管理はどうしたらいいん?
お金を管理する方法は主に3つやな。
障害者のお金を管理する方法
①本人がする
②親や兄弟姉妹(親族)がする
③管理サービス
管理サービスってなに?
障害者のお金を管理してくれる「管理サービス」
①施設管理(月々数千円かかる)
障害者が住んでいる施設が通帳・現金を管理する
②日常生活自立支援事業(月々1,200円ぐらいかかる)
支援計画を立てて契約。金銭管理、ホームヘルプ、就労・外出支援もする。
③民間サービス(月々数千円~数万円かかる)
契約をして、通帳預かりサービスや見守りサービスなどをする。
親が死んだ後に、毎月お金を渡すような制度(信託制度)もあるで。
信託制度のメリット
●子どもへのお金を定期的に少しずつ渡せる(贈与税がかからない制度もあり)
●子どもがなくなった後の財産の行先まで決めることができる
助けてくれる人や制度のことをちゃんと知って積極的に利用することやね。
だから、障害のある子どもの将来にとって、たくさんのお金をのこすよりも、人とのつながりの方が大事なんかぁ。
特別支援学校在学中に親が知っておくべきお金の勉強
上の前提をわかったうえで、親が知っておくべきお金について学んでいこか。
障害のある子どもを育てるときに、知っておくべきお金の話
①手当(もらえるお金)
②助成(自分がやりたいことや必要なことをするためのお金のサポート)
③税制優遇(税金が帰ってきたり、安くなる)
前にやった「卒業後のお金の話」と一緒に見たら、もう最強やね。
①手当(もらえるお金)
知っておくべきお金の勉強。1つ目は手当?
手当とは
困った状態(障害など)や特別な状態(出産など)になったときにもらえるお金
※もらえるかどうかは、障害の程度・所得・住んでいる自治体によって違う
役所のホームページで確認すればいい?
うん。ただし、親が勝手に障害の程度を判断しないことが大切。自分の子は「中度かな」と思ってても、周りから見ると「重度や」ってこともけっこうあるからね。
本人(障害のある子ども自身)が対象の手当
まずは障害のある子ども自身が対象の手当やで。
障害児福祉手当
対象:20歳未満、重度の障害のある子ども
金額:月々 15,690円(R6年度)
※参考➡厚労省HP「障害児福祉手当について」
自分の子どもが「重度かどうか?」を、役所に行って確認すればいいんやね。
障害のある子どもの保護者が対象の手当
次は、障害を持ってる子どもの保護者が対象の手当やで。
特別児童扶養手当
対象:20歳未満、障害のある子どもを育てる親
金額(R6年度):1級 月々55,350円 / 2級 月々36,860円
※参考➡厚労省HP「特別児童扶養手当について」
20歳未満ってことは、19歳までもらえるんやね。
自治体独自の手当(役所に確認する)
他にも、自治体によって、独自の手当を用意してくれてるところがあるんやで。自分の住んでる自治体に聞いてみてな。
例えばどんなん?
障害児関係の手当(自治体独自)
◇重度心身障害者医療手当(例:東京)
対象:重度(知的、視覚、聴覚、身体)、てんかん、激しい問題行動など
金額:月々6万円
参考➡東京都福祉局東京都心身障害者福祉センター「東京都重度心身障害者手当」
障害児関係の手当(自治体独自)
◇心身障害者・児福祉金(例:富山市)
対象:障害のある人をいつも介護する人
金額:A(重度)年間24,000円 / B(軽度)年間18,000円
参考➡富山市HP「福祉金・手当」
障害児関係の手当(自治体独自)
◇重度障害者(児)介護手当(例:姫路市)
対象:6カ月以上寝たきりの人を、介護する人
金額:月々10,500円
参考➡姫路市HP「重度障害者(児)介護手当」
これらの手当は申請しないともらえないから注意!
ちゃんと申請するんやで。
払うお金はほっといても取られていく。でも、もらえるお金はほっといたら何ももらえないんよね。すぐに行動あるのみやね!
障害が重くなったときや家族の状況が変わったときに、手当を見返したら良いで。
手当を確認するタイミング
①障害が重くなった:パニックや他害が激しくなってきた、てんかんがおきた など
②家族の状況が変わった:引っ越した、収入が減った、離婚した など
②助成(自分がやりたいことや必要なお金をサポートしてくれる)
知っておくべきお金の勉強。2つ目は助成?
助成とは
自分がやりたいことや必要なことをするためのお金をサポートしてくれる
※買った後では申請できないこともあるので、購入する前に確認をする。
今回の記事を見て「自分はこれ使えそう」ってのがあったら、ぜひ申請してみてや。親の所得や地域によって受けれる助成が違うので、注意が必要やで。
教育関係へのお金のサポート
障害のある子どももちゃんと勉強できるように、お金をサポートしてくれるで。
特別支援教育就学奨励費
特別支援学校・特別支援学級・通常学級に通う子どもが学校で使うお金をサポート
対象:通学費、給食費、教科書費、学用品費、修学旅行費など
※参考➡文科省HP「7.特別支援教育就学奨励費」
特別支援学校では、おなじみの助成金やね。通常学級に通う障害のある子どもも対象やから、申し込みを忘れんように要チェックやな。
医療費のサポート
障害者手帳を持ってると、医療費の自己負担が無料(もしくは1~2割)になるで。
医療費は、普通は3割負担やから、まぁまぁお得やね。
”まぁまぁ”とか、なめたらあかんで!
病院とは長い付き合いになるんやから、ちゃんと申請しよう。
重度障害者医療費助成(自治体によって違う)
医療費の自己負担が無料(もしくは1~2割)になる
対象:病院受診、薬代、入院費など
※参考➡東大阪市HP「重度障害者医療費助成制度」
移動費・交通費の割引
障害のある子どもと一緒に出掛けるときは、いろいろ気をつかう。
でも、お金が割引できることも多いから、少しでも負担を減らしてや。
例えばどんなん?
移動費・交通費の割引(障害のある子ども)
・バス
・電車
・飛行機
・船
・タクシー代
・ガソリン代
・高速道路料金 など
施設の入場料の割引(障害のある子ども)
・博物館
・美術館
・テーマパーク など
テーマパークで並ばずに乗れたりするときもあるから、出かける前に要チェックやで!
日常生活のサポート
あとは日常生活のサポートやな。障害に関係して必要になるものは、お金が出る場合も多いから、要チェックやで!
例えばどんなん?
◇障害のある人への日常生活のサポート(助成金)
・日常生活用具給付等(生活や訓練に必要な用具の購入)
➡ベッドやイス、医療機器など
・住宅のリフォーム代や車の改造費
・水道料金やスマホの通信料の割引 など
これらの助成金は、買った後じゃ申請できないこともある。だから、購入する前に申し込みを確認しといてや。
③税金の優遇(税金が安くなる・免除される)
知っておくべきお金の勉強。3つ目は税金の優遇?
税金はちゃんと申請しないともらえないからね。
しっかり勉強して実践あるのみ!やね。
所得税・住民税の控除
障害のある子を育ててたら、所得税と住民税が控除されるで。
控除ってなに?
控除で税金が安くなる?
【収入】 – 【必要なお金】= 税金計算の対象となるお金
所得控除できると【必要なお金】が増える。結果、税金計算の対象になるお金が減って、税金が安くなるんやで。
障害のある子どもを育ててると【必要なお金】がたくさんかかるから、税金を安くしてくれてるんやね。
障害者控除
一般障害者:27万円(身体3~6級・精神2~3級・知的3~4度(B・C)
特別障害者:40万円(身体1~2級・精神1級・知的1~2度(A)
同居特別障害者:75万円(特別障害者と一緒に住んでいる)
※参考➡税理士が集まる相続税申告実務の学び場相続実務アカデミー「一般障害者と特別障害者の違いと税額控除(所得税・相続税)」
手帳をもらう・重たくなる場合は、年末調整・確定申告で忘れず申請するんやで!
日常的に子どもが使うものへの税金優遇
他にも税金が安くなることはあるの?
障害のある子どもが日常的に使うものは、税金が優遇されてることがあるで。
障害のある子どもが日常的に使うものへの税金優遇
◇自動車税・軽自動車税・自動車取得税
➡全部または1部免除される(ただし、障害のある子が日常的に使う車)
◇消費税がかからない
➡車いすなどの障害者向け福祉用具、車の改造費
◇家のバリアフリー改修
➡住宅ローン控除ができる・固定資産税が安くなる
行動しよう(今の小さな変化が未来の大きな変化につながる)
勉強した後は行動することやで。特に今回はすぐに申し込むことで明日からの生活が楽になるで。
申し込みはどこで聞いたらいいの?
基本的には、自分の住んでる地域の役所やな。地域ごとにやってる手当とかもあるから確認してみてや。
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