グレーゾーンの子どもこそ支援が必要:10歳で変わる意味と生きづらい理由【発達障害①】

※本サイトで紹介している商品・サービス等の外部リンクには、プロモーションが含まれています。

このブログでは『特別支援教育』に関する情報をわかりやすく解説します。10年以上の教員経験を踏まえて、実践に役立つことを心がけています。

はてな君
はてな君

発達障害グレーゾーンとか境界知能の子どもは支援がいるの?

発達障害グレーゾーンとは
発達障害と診断まではされないが、発達障害の傾向がある人

境界知能(知的障害のグレーゾーン)とは
IQが70より低い:知的障害
IQが70~84の間:境界知能(知的障害のグレーゾーン)

まなぶ君
まなぶ君

グレーゾーンの人こそ支援が必要やし、支援の方法は10歳の前か後かで違うんよ。

こんな人に読んでほしい
●指示が通りにくい子どもやトラブルを起こしがちな子どもに困っている
●発達障害のことを勉強したい
●グレーゾーンと言われて戸惑っている

今回の記事で、目の前の子どもに合った支援の方法を考えることができます。

まなぶ君
まなぶ君

隠れてるグレーゾーンの子どもも見つけられるようになるかもね。
今日は下の本で学んだよ♪

まなぶ君
まなぶ君

👆グレーゾーンについて学びたい人の必読書。例がたくさん書かれててわかりやすい。特性ごとにまとめられてるから、気になるところから読み進めてもいいで。

▼この記事の動画版もあります▼

▼今回の内容を1枚にするとこんな感じ▼

※高画質な画像はX(旧ツイッター)にアップしています。https://x.com/manabu_syogai/status/1835859641873641578

グレーゾーンの意味は10歳で変わる

はてな君
はてな君

グレーゾーンと言われたときの年齢で意味が違うってこと?

まなぶ君
まなぶ君

10歳ぐらいより前に言われたか、後に言われたかで意味合いが変わってくるねん。

0~10歳のグレーゾーン
 症状がまだはっきりしないから、発達障害の診断には至らない
➡将来、【障害】になるか【グレーゾーン】になるか【健常者】になるかはわからない
10歳以上のグレーゾーン
➡症状や特性ははっきりしているが、発達障害の診断基準に達しない

10歳までのグレーゾーンの子どもに対しては「よく見る」

まなぶ君
まなぶ君

10歳までにグレーゾーンっていわれた子どもは、まだ症状がはっきりしないから診断に至っていないっていう状態なんよ

はてな君
はてな君

子どもは日々成長してるしなぁ。

まなぶ君
まなぶ君

だから支援者は子どもをよく見てどんな特性があるんかを常に気に掛けることが大切やねん

発達障害でよく表れる特性
・こだわりが強い
・空気が読めない
・イメージできない
・共感するのが苦手
・ひといちばい過敏
・生活が混乱しやすい
・動きがぎこちない
・勉強が苦手

10歳までのグレーゾーンの子どもへの対応
どんな特性があるのか、よく見て記録する
➡お医者さんや学校の先生に相談する
➡早期発見・早期支援につなげる

まなぶ君
まなぶ君

発達障害では、早期発見がとても大切やからね。

発達障害支援法(2005年施行) ※下線は筆者
目的 この法律は、発達障害者の心理機能の適正な発達及び円滑な社会生活の促進のために発達障害の症状の発現後できるだけ早期に発達支援を行うことが特に重要であることにかんがみ、発達障害を早期に発見し、発達支援を行うことに関する国及 び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、学校教育における発達障害者への支援、発達障害者の就労の支援、発達障害者支援センターの指定等について定めることにより、発達障害者の自立及び社会参加に資するようその生活全般にわたる支援を図り、もってその福祉の増進に寄与することを目的とするものとすること。

厚労省HP「発達障害者支援法のねらいと概要」https://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/12/dl/s1207-8c.pdf(2024年8月29日閲覧)

10歳以上のグレーゾーンは「生きづらさの中身を理解する」

まなぶ君
まなぶ君

10歳以上のグレーゾーンは、症状や特性ははっきりしているけど発達障害の診断基準に達しない状態なんよ

はてな君
はてな君

10歳を超えると、症状・特性がはっきりしてくるんやね。

まなぶ君
まなぶ君

だから、「何がつらいのか」「どんなことで悩んでいるのか」を考えて、生きづらさの中身と原因を理解していくことが大事なんよ。

はてな君
はてな君

子どもが何に困っているのか、苦しんでいるのかがわかれば、どんな環境設定が必要なのかがわかってくるんやね。

「様子を見ましょう」の意味

はてな君
はてな君

グレーゾーンと診断されて「様子を見ましょう」って言われたわ。もう通院はおしまい?

まなぶ君
まなぶ君

ケガとか病気の場合は家でほっといたら治るけど、グレーゾーンの場合はほっといたらあかん

はてな君
はてな君

じゃあ、どうすればいいの?

まなぶ君
まなぶ君

変化を注意深く見続けて、気になることがあればすぐに関係機関に相談するのが大切やねん

すぐに関係機関に相談するのはなぜ?
◇10歳までの場合
 軽度な課題でも、できるだけ早くトレーニングや療育を行うことで将来の改善につながる
◇10歳以上の場合
 早めに対応で症状がやわらぐ。また、思春期とも重なってくるので、親とうまく愛着関係を結んだり、心の傷を広げないためにも早めの対応が重要になる

グレーゾーンこそ支援が必要

まなぶ君
まなぶ君

【障害】って診断される人より、グレーゾーンの子どもの方が深刻な場合があるねん。

はてな君
はてな君

グレーゾーンの子どもの方が苦しんでるってこと?

グレーゾーンの3つの生きづらさ

まなぶ君
まなぶ君

生きづらい理由は主に3つ。①特別な配慮や支援がない、②周囲の高い期待と自分の能力とのギャップ③グレーゾーンの特有の生きづらさ、ってことやな。

①特別な配慮や支援がない
◇障害レベルの人は…
 早期発見➡早期支援(教育・福祉・医療)される➡生活の困り感の解消/力を発揮できる
◇グレーゾーンの人は…
 早期発見されにくい➡配慮や支援が受けられない➡生活の困り感が増していく

②周囲の高い期待と自分の能力とのギャップ
 グレーゾーンの子どもは平均並みや平均以上の能力もあるので、保護者や友人からの期待が本人の能力以上に高くなってしまうときがある。そのギャップで苦しくなっていってしまう。

③グレーゾーンの特有の生きづらさ
 発達障害グレーゾーンの子どもは自分や人の気持ちを考えるのが苦手。そのため、親や他人とのコミュニケーションでズレが生じやすくなる。
 そのズレによって円滑な人間関係が築けないことによる悩みや、親の愛情を感じることができず愛着の悩みを持ちやすくなる。

診断名よりも特性が大事

はてな君
はてな君

グレーゾーンの人と関わるときに気をつけることってある?

まなぶ君
まなぶ君

自閉スペクトラム症とかADHDっていう診断名より特性を見て支援するってことやな。

発達障害でよく表れる特性
・こだわりが強い
・空気が読めない
・イメージできない
・共感するのが苦手
・ひといちばい過敏
・生活が混乱しやすい
・動きがぎこちない
・勉強が苦手

まなぶ君
まなぶ君

発達障害に関する現代の医学はまだまだ発展途上やねん。だから、10年後には診断名(名前と中身)が変わってる可能性がけっこう高い。

はてな君
はてな君

だから、診断名を重視するんじゃなくて、本人が困ってる特性に目を向けるってことか。

さいごに

はてな君
はてな君

発達障害って診断されてる人とグレーゾーンの人は境界線がはっきりしてないんやね。

まなぶ君
まなぶ君

おっ!良いところに気づいたね。 だから、診断がつかなくても発達障害の特性があると思ったら発達障害の子どもにするのと同じ支援をしていけば良いんやで。

はてな君
はてな君

わかった!これからもまだまだ学んでいくぞー!

まなぶ君
まなぶ君

今の小さな積み重ねが大きな変化を生み出して、より良い未来につながるんやで(^^)/

▼発達障害については下の記事でも詳しく解説しています▼

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