性別に違和感がある子どもへの支援：まわりの大人・学校ができる支援【トランスジェンダー・性別違和・性別不合・性同一性障害】

👆性に悩む子どもの親や先生向けの本。支援の注意点や具体的な方法を知りたい人にオススメやで。ちょっと古い（2018年刊）けど、めちゃめちゃ熱のこもった一冊！

👆１冊目と比べるとあっさりと書かれてる本。でも、だからこそ端的でサクッと要点だけがわかるので入門書としてオススメやで。

性別に違和感がある子どもたちは悩みが深いことが多いんよ。だから、まわりの大人の理解とサポートが大切なんやで。

うん。学校でできる支援で考えると、特にＴ（トランスジェンダー）に注目やで！

ＬＧＢは「誰を愛するのか？」ということやから、学校は口出ししにくいねん。というか、問題が起きなければ口を出す必要もない。

ただ、LGBの子どもは（自分は変かも？）って悩みやすいから、相談されたら全力でこたえてあげてや！

学校は集団生活の場所やから、男女で分けて活動した方が便利なことが多いんよね。

だから、先生をはじめ、まわりの大人の理解とサポートが大切なんやで。

性別の違和感について、昔は【性同一性障害】と言われてたんよ。

最近は、【障害】っていう言葉を使わずに、【性別違和・性別不合】って言おうよってなってきてるで。

大きく２つのことで悩んでるで。

自認してる性と身体の性別が違うことへの悩みやね。身体的障害って言われるで。

そういうことやね。特に第二次性徴への嫌悪感・拒否感が強く、悩みも深刻になるんやで。

身体への悩みに対して学校は、他の機関を紹介することが大事やで。

それは学校ではできない支援をたくさんしてくれるからやで。

身体への悩みに対して、学校ができる支援はあんまりないねん。

自認してる性と他人や社会からみなされる性別が違うことへの悩みやで。社会的障害って言われるで。

そういうことやね。学校が行う取り組みはこっちへのアプローチがメインになるで。

ただ、人とか状況によって悩みポイントが違うから、その子や親とよく話し合うことが大切やね。

あるで！今回は３つのポイントに絞って解説していくで。

対応例については、2015年に文部科学省から通知が出てるで。

ただし、先回りの対応をしすぎないことも大切やで。

それは子どもによって悩みや希望がかなり違うからやねん。

だから、子どもや保護者と一緒に話し合い・悩み・妥協点を探っていくことが重要やねん。そのとき、先生も一人で抱え込まずに学校みんなで対応することやで。

男子用・女子用を一気に決めずに、後から変更できるようにしておくってことやで。

それは子どもの性別の認識はゆらぐことが多いからやで。

だから、先生が子どもの心を理解しようと熱心になりすぎることには注意が必要やで。拡大解釈をしたり、男女どちらかの方向に誘導する聞き方はダメなんよ。

ここで大切にしたいのは、男・女のどちらにもとらわれない多様な生き方を認めることやで。

教師は子どもの多様な生き方を前提にして、本人が理想と現実に折り合いをつけるためのサポートをしていくんよね。

性別に違和感がある子どもの理想を完璧に叶えることは難しいんよ。性転換手術をしても望む体にはなれないし、戸籍上の性別で対応されることも社会では多い。

その子が性別にかかわらず、安心して過ごすための支援が大事やで。

これらの質問への答えは人によって違う。だから、本人や親と話し合って、妥協策（納得できる方法）を探っていくことになるんよね。

子どもからのカミングアウト（性別違和を誰かに打ち明けること）がなくても、学校が対応していくのが大事やねん。

自分の性別の違和感を誰かに打ち明けるってめっちゃ勇気がいることやねん。しかも、将来、子どもの性別の違和感がなくなることも多いし。

そういうこと。ただ、カミングアウトされたときの対応も知りたいと思うから、３種類のカミングアウトについて説明するで。

キーワードは切迫感。まわりに相談できずに抱え込んできたものを吐き出すように、ギリギリの状態で行われる。タイミングを計り、決死の覚悟でのカミングアウトや。

生きるためのカミングアウトをされたときには、子どもの言葉を受け止め、落ち着かせてあげることやね。

否定しない、話をさえぎらない、先のことまで聞きすぎないことが大事。「つらかったね。話してくれてありがとう。先のことはゆっくり考えていこ」ってスタンスで。

キーワードは焦りやいらだち。身体の性別で区別されるいらだちや、自分を理解されないもどかしさ、カミングアウトしたからには後戻りできない焦りなどがあるで。

まわりの大人たちに「こうしてほしい！」っていう思いがあるカミングアウトやから、子どもが求めていること・変えたいことを丁寧に聞き取ることやね。

「女性／男性になるためにどうする？」じゃなくて、「今のつらい状況を少しでも楽にするためにどうする？／どうしてほしい？」って話し合うことが大事やで。

キーワードは落ち着きや自信。本人なりの自分の立ち位置を確立したときにおこなわれるカミングアウトやで。

配慮・遠慮はしないでお互いに思っていることを話せばいい。この話し合いは悩み相談ではなく、自分の持っている意見をお互いに交換しているだけやねん。

ただ、どんなカミングアウトでも１回の話し合いで終わったらダメやで。定期的に何回も話し合っていくことが大切なんやで。

そんな人は日本の歴史と生物を学ぶことをオススメするで。

西洋では性別を越えることが罪やったと考えると、日本はかなり認められてたともいえるで。

一方、江戸時代の日本では歌舞伎の女形は日常生活も女性として暮らしてたんやで。

古典にも、多様な性を表現したものがでてくるで。例えば、平安時代の『とりかえばや物語』。

兄妹の、お兄ちゃんを女性として育てる、妹を男性として育てるっていう話やで。おもしろい話やし、古典の苦手な人でも読みやすいで。

２種類の性別、つまり男と女っていう性別が人類の進化の最終形態ではないかも…っていう話やで。

ながーーい時間の中で見ると、最初の生物は無性生殖やってん。つまり単純な分裂で増えていってたんやな。

そこからオス・メスの有性生殖の生き物が増えていったんやね。

おもしろいアイデアやろ？　下の本は「LGBTを性の進化の過程かもしれない」とも書いてるで。おもしろい本やったし、興味のある人は一読の価値あり！やで。